アメリカ留学と一言に言っても、留学のタイプによって取得するビザが異なることはご存知でしたか?
アメリカ留学に必要なビザの種類、取得方法とそれぞれの滞在許可書について詳しくご説明します。
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「ビザ」って何?
まず、豆知識として、アメリカに入国するためには、各種ビザが必要となります。ビザの概念とは一言でいうと「通行許可書」です。
それに加えて、実際にアメリカに合法的に滞在し学校に通うには「滞在許可書」が必要となります。どちらか一つだけを持っていたとしても、アメリカ留学を実現することはできません。
アメリカ留学のためには上記2つの「通行許可書」、「滞在許可書」が必ず必要となります。
アメリカ留学のビザ① F-1ビザ(学生ビザ)
必要となるケース:大学、短大、語学学校への留学の場合
F-1ビザ(学生ビザ)はアメリカ留学において、一番一般的な学生ビザです。
アメリカ内の認定大学、短期大学、私立高等学校、認可された英語プログラムなどで教育を受けることを希望する場合は、F-1 ビザが必要となります。また、週18時間以上の授業を受ける場合もこちらの F-1 ビザが必要です。
その場合は、通学を希望する学校から「滞在許可書」となるI-20という書類を発行してもらう必要があります。こちらのI-20は、アメリカでの就学と合法的な滞在を許可する書類となります。
そちらのI-20が発行された後に、アメリカ大使館、領事館でのビザ面接を行い、面接に合格すれば、無事にビザ発行という流れになります。
ここで注意しなければいけないのは、アメリカの学校から入学許可とI-20の発行がないとアメリカ大使館、領事館でのビザ面接が受けられません。
アメリカ留学をご希望の方は、まず通学希望の学校を探し入学手続きを進める事が必要です。
例えば、Aさんがアメリカのカレッジに留学したい場合は、カレッジからの入学許可とI-20を発行してもらった後に、アメリカ大使館または領事館でF-1ビザ(学生ビザ)発行のための面接を受けるという流れになります。
アメリカ留学のビザ② M-1 ビザ(専門学生ビザ)
必要となるケース:専門学校に留学する場合
M-1ビザは前述したF-1ビザと性質は似てますが、ただの学生ビザではなく、専門学生ビザとなります。
アメリカの教育機関で非学術的もしくは職業的な教育または研修を受けることを計画されている場合は、M-1 ビザ取得が必要です。多いのが、メイクやジェリーデザインなどの技術取得のために専門学校に通う場合はM-1ビザを取得します。
M-1ビザの取得の流れは、F-1ビザと同様になり、専門学校から入学許可とI-20を発行してもらった後に、アメリカ大使館や領事館でのビザ面接となります。
アメリカ留学のビザ③ J-1 ビザ(交換留学ビザ)
必要となるケース:交換留学の場合
J-1ビザは14のカテゴリーがありますが、ここでお伝えするJ-1ビザはアメリカ留学の特に、提携された学校間での交換留学で使われる交換留学ビザのJ-1ビザに関してご説明します。
J-1ビザ取得のためには、F-1、M-1ビザと同じくまずは学校からの「滞在許可書」が必要となりますが、J-1ビザの場合は、この「滞在許可書」をDS2019と呼びます。こちらのDS2019を持って、アメリカ大使館、領事館でのビザ面接を受けるようになります。
例えば、Cさんが通っている日本の大学の授業の一貫で、アメリカの提携校へ交換留学を行う場合、アメリカの提携校からDS2019を発行してもらい、アメリカ大使館や領事館でJ-1ビザを受けるようになります。
アメリカ留学のビザ④ ESTA(ビザ免除プログラム)
必要となるケース:超短期の留学の場合
ESTAは、観光や商用目的で90日以下の渡航をする場合、渡航証明として事前に申請が必要になります。
前述した3つのビザと異なり、取得には、アメリカ大使館や領事館でのビザ面接や多くの書類の提出は必要なく、オンラインから簡単に申請ができます。
有効期限は申請をした日から2年間で、有効期間内であれば、再申請は必要なく何度でも使用することができます。
旅行ではESTA使ったことがある方が多いかと思いますが、実は、留学する時もESTAを利用することができます。
ただし、ESTAを使った留学の場合、いくつか条件があります。
留学中の修学時間は週に18時間未満で、滞在期間はESTAが有効な90日以下の滞在でなければいけません。
90日以下のアメリカ留学期間で、語学学校へ週に18時間未満、午前中だけ授業を受けて午後は観光をするという方は、ESTAの対象になります。
具体的な申請方法は下記のアメリカ税関・国境警備局のページから申請をします。
https://esta.cbp.dhs.gov/
申請には、有効期限内のパスポートと申請費用(21ドル)の支払いのためにクレジットカードが必要となります。
超短期的に週18時間未満のクラスでアメリカ留学を考えられている方には煩雑な手続きも必要がないので、ESTAを利用してのアメリカ留学もおすすめです!
アメリカ留学に必要な学生ビザ申請の流れ
1.パスポートの取得・更新
2.留学先の教育機関に入学申請
3.ビザ申請
4.面接予約、面接を受ける
5.ビザ発給
2022年学生ビザ最新情報
2021年12月28日より2022年12月31日までの期間、日本国籍の方で、学生ビザ(F、M)または一部のJビザ(中高生、大学生、教授、研究者、短期滞在学者、専門家に限る)を初めて申請または更新する場合、以下の条件を満たしていれば、面接を受けずに郵送でビザを申請することができます。
- 日本国籍を有する
- 日本に滞在している
- F、Mまたは一部のJビザ(中高生、大学生、教授、研究者、短期滞在学者、専門家に限る)を申請する
- 日本、米国、またはその他の国で逮捕されたことがない
- 次のいずれかの条件を満たしている:
- 過去にESTA(電子渡航認証システム) を利用してビザ免除プログラムで渡米したことがあり、ESTA申請が拒否されたことがない
- ビザの種類に関わらず、14歳以降に米国ビザを発行されたことがある。
参照ウェブサイト:U.S. EMBASSY & CONSULATES IN JAPAN
「学生ビザ(F・M)、または交流訪問者(J)ビザを申請する日本国籍の方への重要なお知らせ」
https://jp.usembassy.gov/ja/fmj-interview-waiver-ja/
上記に該当しない場合は通常通り大使館または領事館での面接が必要となります。
現在、予約時間や予約数が例年より少ないため、予約が必要な方は早めに準備をしましょう。
学生ビザ申請に必要な書類
希望の学校から入学許可がもらえたら、学生ビザ申請のために必要な書類を揃えましょう。
- 非移民ビザオンライン申請書DS-160フォーム
- 米国での滞在予定期間に加えて6か月以上の残存有効期間があるパスポート
- 過去10年間に発行された古いパスポート
- 証明写真1枚
5cmx5cmで、6ヶ月以内に撮影した背景が白のカラー写真 - 学校から発行された I-20
- I-901 SEVIS費確認書
- 英文銀行残高証明書
- 英語試験スコアレポート
- 留学プログラム終了後に確実に帰国することを証明する書類
ビザ申請にかかる費用
アメリカのビザ申請においては必ずビザ申請料、SEVIS費用がかかります。
また、パスポートを大使館または領事館から返却する際の郵送料金も有料になりました。
※東京のCGI Federal文書配達センター受領の場合は郵送料金はかかりません。
参照ウェブサイト:米国ビザ申請
「パスポート/書類の返却に関する重要なお知らせ」
https://www.ustraveldocs.com/jp_jp/jp-niv-passporttrack.asp
- ビザ申請料$160
(日本円で支払が必要、大使館のレートによって支払金額が変動します。現在は$1=135円のため21,600円がかかります) - SEVIS費用$350
(クレジットカードでの支払が必要。日本円でいくらになるかはご自身のカード会社の決済時の為替レートによって異なります) - パスポート/書類の返却時郵送料金 3,190円
学生ビザ面接の持ち物
ビザ申請の際、大使館や領事館への持込が認められていないものを持って入館することができません。大使館内に手荷物等を保管する場所はありませんので、所持品の保管については各自来館前にご準備ください。
大使館への持込み可能なもの:
- 携帯電話 1 台
- 手持ち可能なバッグ1 点( 25 ㎝ × 25 ㎝以下)
- ビザ申請関連書類が入った透明なクリアフォルダー
- 傘、ただし荷物検査前にセキュリティゲートの外の傘立てに置くこと
大使館への持込みができないもの:
- ノートパソコン、iPad 、 USB メモリ、電子手帳、スマートウォッチ、ポケベル、カメラ、オーディオ ビデオカセット、コンパクトディスク、 MP3 、 フロッピーディスク、ポータブル音楽プレーヤーなどの電子機器
- 許可されたサイズを超える大きなカバン(バックパック、リュックサック、ブリーフケース、旅行かばん、スーツケースなど)
- 食品全般
- 煙草、葉巻、マッチ、ライター
- はさみやナイフ、爪やすりなどの先の尖った物
- すべての武器、凶器、火薬、爆発物
学生ビザ面接で聞かれることと注意点
面接の質問事項は領事によっても異なりますが、学生ビザで渡米することにおいて学生ビザではできないことをしっかり理解しているかの確認が大きなポイントとなります。
そのため、就学以外の「就労」「永住」「結婚」などを留学の目的で答えた場合はビザが不許可となりますので、ご注意ください。
また、面接で聞かれる内容において、最低限覚えておくことは以下の3つです。
■ 滞在予定期間(DS160 またはI-20 に書かれた期間を回答してください)
■ 留学先エリア
■ 留学先学校名
その他、聞かれることとして以下のようなことがあります。
■ 留学目的
■ 留学費用は誰が支払うか
■ 滞在方法
■ アメリカの滞在予定エリアに友人はいるか
いずれにしても「就学」の目的をきちんと示すことができればビザは許可されますので、落ち着いて面接に望みましょう。
アメリカ学生ビザ申請よくあるご質問
Q,面接は英語ですか?
A.英語学校への留学の場合はほとんどが日本語での面接となります。入学に語学力が必要となるカレッジ・大学留学などの場合は、英語での面接となることもあります。面接を担当する領事は多少の日本語を理解しますので安心して下さい。
Q.服装はどのようなものがよいですか?
A.スーツなどかしこまった服装でいく必要はありませんが、当たり障りのない常識の範囲内の服装を心がけてください。派手な外見は避けてください。
※例:ネイル、髪色、ヒゲ、アクセサリー(ピアスなど)、まつげエクステ、など
Q.郵送で申請する場合と面接の場合でビザの発行に違いはありますか?
A.面接も郵送も同じ条件で審査がされます。面接のほうが有利というわけではないので、郵送申請に該当する方は郵送で申請をして問題ありません。
Q.ビザ発給までどのくらいの期間がかかりますか?
A.面接の場合は、面接日から約1週間、郵送申請の場合は書類が東京大使館または大阪領事館に到着してから10営業日が目安となります。
アメリカ留学に必要なビザに関して、主に一般的な4つのビザをご紹介いたしました。こちらの記事を読んでいただいて、アメリカ留学のイメージやビザに関して少しでも理解が深まっていると嬉しいです。
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アメリカ留学を知る
アメリカ留学で気になるビザや費用、留学までの流れについて、こちらのページで詳しくご説明しています。