アメリカの大学に留学する方法:入試・英語力・GPA・必要書類を徹底解説

アメリカ大学留学

アメリカの大学に進学したい!と思って調べ始めると、大学がたくさんありすぎてどうすればいいかわからない・・・という方も多いのではないでしょうか。

日本とは大学の種類や受験方法も異なるため、アメリカ大学留学に興味を持った方は、まずはアメリカの高等教育システムについて知っておく必要があります。
学期の開始時期も日本とは違うので入試のスケジュールも違ったり、またいつまでに英語力を上げておく必要があるの?など、不安なことも多いのではないでしょうか。

そこで今回は、日本人の留学先トップのアメリカでも特に人気がある「大学進学」について、進学方法の種類や出願に必要な書類について詳しくご説明します。


-目次-

  1. アメリカ大学留学の基礎知識
  2. アメリカ大学留学のメリット
  3. アメリカ海外大受験の出願時期・スケジュール
  4. アメリカの大学に進学するルート
  5. アメリカの大学に入学する方法は?
  6. アメリカの大学留学に必要な書類
  7. アメリカ大学留学・海外大受験よくあるご質問

アメリカ大学留学の基礎知識

まずは、アメリカの大学の大きな特徴を理解しておきましょう。

アメリカの大学は入試がない?

実は、アメリカには日本のような入試はないんです。
アメリカの大学に進学するには試験での一発勝負ではなく日々の努力が必要です。日本のように全員が一斉に試験を受けるような受験ではなく、基本的には書類審査だけで合否が決まります。

書類審査で評価されるのは主に、高校3年間の成績、留学生の場合は英語力、そしてエッセイや推薦書でアピールできるスポーツ、ボランティア、委員会活動などの課外活動も評価の対象になります。

日本では入学できればOK、という雰囲気なので、入学するための試験の一発勝負のために必死で勉強しますね。しかしアメリカでは高校3年間(アメリカでは4年間ですが)を通して、大学進学に備えた準備をしていくのです。評価されるのは試験の点数ではなく、3年間の頑張り、日々の努力、そして書類を通してアピールされる人物的な魅力なのです。

そのため、アメリカの高校生が大学進学のために受けるSATなどの試験も1回ではなく何度でも受けられるようになっていますし、留学生が受けるTOEFLも、何度か受けた中で良い点数を提出することができるようになっています。

アメリカの名門大学への入学には、一般的にTOEFLやIELTSなどの英語のテストスコアと高校のGPA(評定平均値)以外にも、 SATと呼ばれる共通テストのスコア提出、そして推薦状にエッセイ(自己アピール文)などの提出も必要になりますので、ハードルは高くなります。

大学入学後もレベルアップをしていくのが一般的

また、アメリカでは入学後にも課題や試験で良い成績を収めていかなければ、留年や退学になってしまいます。このように聞くと厳しいように思われますが、アメリカの大学では最初は自分のレベルに合った大学に入学してがんばりながら良い成績を取る努力をし、よりレベルの高い大学や、自分が学びたい分野が専門的に学べる大学へ編入したり、奨学金を獲得したりします。

入学した大学=卒業する大学 ではないパターンが多いのが、アメリカの大学システムの大きな特徴です。

大学のスポーツチームに入った場合も、成績が落ちると退部になってしまうので、選手たちも文武両道でしっかりと勉強しています。大学で良い成績を収めることは、就職やインターンシップでも有利になったりするのです。

アメリカ大学進学

大学受験だけで決まらない、アメリカの柔軟な入試制度

アメリカの教育システムでは『トランスファー(編入)』 の制度が非常に柔軟なので、Community Collegeと呼ばれる二年制大学に入学した後、カリフォルニア大学やカリフォルニア州立大学などの四年制大学に編入して卒業することが一般的です。

日本では短大から東大や私立のトップ大学に編入することは、あまり一般的ではないですし、実際に編入する学生の数は決して多くありませんが、アメリカの場合、二年制大学から始めて四年制大学を卒業するのはとても一般的な話です。

更に加えると、二年制大学を卒業しなくても、四年制大学や他の二年制大学に編入することも可能で、入学時の専攻を途中で変えることも可能です。そのため、自分の学びたい内容が途中で変わってしまっても、専門課程の科目以外の単位の多くは互換できるので、無駄にならずに大学を変えることができるのです。

日本の大学では入学試験の時に専攻を決めなければならないことが殆どですが、アメリカでは自分の本当にやりたいことを探していきながら大学での専攻を決めることができ、更にやりたい専攻に合わせて大学も変えることができるのは、大変柔軟な制度です。

そしてもちろん最終学歴としては、卒業した四年制大学の○○専攻、となりますので、日本のように
入試だけで振り分けられた学歴ではなく、大学入学後のがんばりによって最終学歴が高くなるのが、
アメリカの大学システムでの一つの大きな特徴と言えます。

アメリカ大学留学のメリット

アメリカの大学に留学するメリットとはどのようなものがあるのでしょうか。

  • 世界各国から集まった優秀な人々と出会うチャンスがある
  • 最先端のビジネスやエンターテイメントにいち早く触れられる
  • 多種多様な文化や民族に触れることができる
  • 学べることの選択肢がとても幅広い
  • 学校の数がとてつもなく多い
  • 一度の留学で複数の都市の大学に通うことも可能
  • 留学中や留学後にインターンシップもできる

アメリカ留学の魅力について、アメリカ留学.usを運営するSKYUS代表がお話しています。
是非ご覧ください!

動画:アメリカ大学留学の魅力とは?【前編】

アメリカの大学に進学する魅力や、日本の大学との違いについて聞きました!

動画:アメリカ大学留学の魅力とは?【後編】

大学の選び方、アメリカの大学に進学する意義について聞きました!

アメリカの大学で学ぶ理由

アメリカ海外大受験の出願時期・スケジュール

アメリカの大学はセメスター制クオーター制の大学があり、8割がセメスター制と言われています。

高校生や大学生の場合、3月に卒業または学期が終わり、アメリカの大学の秋学期(8、9月)の入学に合わせて逆算して留学準備のスケジュールを立てていくこととなります。

高校または大学の学期が終わった3月末から8月の入学までの約5か月間は英語力を高めるだけでなく、アメリカの現地生活に慣れるためにもとても貴重な時期です。この時期をどのように過ごすかによってその先の大学生活が大きく変わるともいえます。

アメリカ留学 大学受験スケジュール

アメリカの大学の学期制について詳しくはこちらもご覧ください。
アメリカの大学は何学期制?セメスター制、クォーター制の違いは?

アメリカ大学留学の進学ルート

アメリカでは入学した大学に卒業まで在籍する方ばかりではなく、転校や編入といったシステムも柔軟なため、コミュニティカレッジから他のコミュニティカレッジへの転校やコミュニティカレッジから四年制大学への編入、四年制大学から他の四年制大学への転校や編入など進学ルートも様々ですが、進路変更ができるというのも魅力の一つです。

また、英語力にご不安のある方、大学の定める英語力条件の基準に英語力が到達していない場合は語学学校や大学付属の語学プログラムでの受講を経てからコミュニティカレッジや四年制大学へ進学していくことも可能です。

アメリカ留学 大学受験ルート

アメリカの大学に入学する方法・種類・必要な英語力は?

アメリカの大学に入学する方法はいくつかあります。ここでは代表的な4つの方法をご説明します。

  1. 四年制大学に直接入学する
  2. ESL / 語学学校で英語力を上げてから進学
  3. パスウェイプログラムから進学
  4. 二年制カレッジから編入する

※ここでお伝えするTOEFLやGPAの基準は目安であり、大学やカレッジによって基準は異なります。
※GPAは高等学校の評定平均値で、アメリカの大学では4段階評価で判断します。

1.四年制大学に直接入学する場合の条件と英語力

<このような方におすすめ>
●英語力も高校の成績も基準をクリアしている場合
●入学したい大学が決まっている場合

必要な英語力 (目安)名門大学の場合:TOEFL 100 以上
優秀な大学の場合:TOEFL 80 程度
一般的な大学の場合:TOEFL 60 ~ 70 点程度
高校の成績 (GPA)名門大学の場合:GPA3.0以上
優秀な大学の場合:GPA2.5~3.0程度
一般的な大学の場合:GPA2.5程度

TOEFLなどの英語力試験の点数と、高校の成績の両方の基準をクリアしている場合は、大学に直接入学できます。

直接入学するための基準は大学によって様々ですが、目安として下記の基準を参考にしてください。

名門大学に進学したい場合は、SATが求められます。SATとは日本で言うセンター試験のようなもので、アメリカ人生徒も受験します。科目は英語と数学ですが、アメリカ人用のテストなので、かなりのレベルの英語力が必要になります。

また、直接入学の場合は入学後すぐにアメリカ人学生と同じクラスで学ぶため、しっかりとついていけるように英語での読解力や発言力を高めておきましょう。大学によっては留学生用のプレセッションがあったり、大学付属語学学校で直前の英語コースを受講しておくことも、フレッシュマンとしてスムーズな学生生活を送る準備になります。

2.ESL/語学学校で英語力を上げてから進学する場合の条件と英語力

<このような方におすすめ>
●高校の成績はクリアしているが、英語力が足りない場合
●入学したい大学がある程度決まっている場合

必要な英語力(目安)TOEFL 60 以下
高校の成績 (GPA)GPA 2.5 以上

英語力が大学の基準に達していない場合は、大学付属語学学校(ESL)や私立語学学校に入学し、まずは英語力を身につける必要があります。

大学付属語学学校の場合はレベルが上がれば大学の授業を取り始めることもできるので、効率的に進学できます。

私立語学学校の中には提携している大学にTOEFL免除で進学できるコースもあるので、大学のウェブサイトなどでリサーチしてみましょう。

TOEFLの点数が少し足りない場合は、まず大学に直接入学申請をして、「条件付き入学(Conditional Acceptance)」を取ることもできます。大学付属語学学校で英語を学び、一定基準をクリアしたら大学の入学を許可する制度です。

英語力が心配でも大丈夫!アメリカ大学進学準備とおすすめ語学学校

🔗大学付属語学学校の一覧はこちら

3.パスウェイプログラムから進学する場合の条件と英語力

<このような方におすすめ>
●英語力が少し足りない場合
●いきなり入学するのが不安な場合

必要な英語力(目安)語学学校のプログラム:基準なし
大学のプログラム:TOEFL 50 ~ 60 程度
高校の成績 (GPA)GPA 2.5 程度

●語学学校のパスウェイプログラム

一部の語学学校では大学やカレッジと提携してパスウェイプログラムを提供しています。語学学校の場合は一定のレベルをクリアすると提携大学にTOEFLを受験しなくても入学が許可されます。

語学学校のパスウェイプログラムでは総合的な英語力の底上げに加え、大学で必要となるアカデミックイングリッシュやアカデミックスキルの授業も提供されています。

●大学のパスウェイプログラム

大学によっては留学生用の「パスウェイプログラム」を開講しています。(University Pathway, Bridge Program などとも呼ばれます。)

パスウェイプログラムでは、留学生がESLコースを履修しながら、学位取得のための単位としてカウントされるコースを履修することができます。このプログラムの期間は約1年で、プログラムを提供している大学への「条件付き入学許可(Conditional Acceptance)」が与えられます。これにより、留学生はプログラムを修了すれば、自動的に大学に入学でき、4年間で卒業することを可能にしています。

いきなり正規の学部に入学してエッセイを書いたりテストで良い点数を取るのは大変難しいことです。パスウェイプログラムは留学生対象で、大学で必要となるエッセイやレポートの書き方などのアカデミックライティング、ディスカッションやプレゼンテーションの方法なども学ぶことができるので、進学準備と単位取得の両方を同時に進めることができます。

ただし、パスウェイプログラムからの進学ができる学部が限られていることもありますので、選んだ学校でどの学部に進学できるかもしっかりと調べましょう。

🔗 大学進学準備ができる学校はこちら

4.二年制カレッジから編入する場合の条件と英語力

<このような方におすすめ>
●英語力も高校の成績も足りない場合
●留学費用をなるべく抑えたい場合

必要な英語力(目安)TOEFL 46 ~ 70 程度
高校の成績 (GPA)問わないカレッジが多い

アメリカ大学進学は一発勝負ではないことをお伝えしましたが、4年制大学に進学するための英語力や成績が足りていない場合も、ステップを踏んでレベルアップを狙うことができます。

多くの二年制のコミュニティカレッジは、四年制大学に比べて入学基準が低く設定されているため、留学生にとっても入学しやすくなっています。

まず入学できるレベルのカレッジの編入用コースに入学し、そこで良い成績を取り、よりレベルの高い四年制大学に編入します。この方法は、留学生だけでなく現地のアメリカ人学生も一般的に行っており、各カレッジも編入希望者のために取得単位のアドバイスや編入手続きなど、充実したサポートを提供しています。

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アメリカの大学留学に必要な書類

アメリカの大学受験は書類審査です。どのような書類を提出するか、ご紹介します。

  • 入学申請書(オンラインの場合も多い)
  • 高校の英文成績証明書
  • 英語力証明(TOEFL, IELTS, Duolingo, 英検 など)
  • SATスコア(入学基準が高い四年制大学の場合のみ)
  • エッセイ
  • 推薦書
  • 銀行残高証明書
  • ヘルスフォーム(予防接種の履歴など)
  • ポートフォリオ(アート・建築などの学部の場合)

アメリカ大学留学に必要なビザ

大学、二年制大学・コミュニティカレッジ、語学学校(フルタイム)への留学の場合に必要なのは、学生ビザ(F-1ビザ)です。F-1ビザ(学生ビザ)はアメリカ留学において、一番一般的な学生ビザです。

アメリカ内の認定大学、短期大学、私立高等学校、認可された英語プログラムなどで教育を受けることを希望する場合は、F-1 ビザが必要となります。また、週18時間以上の授業を受ける場合もこちらの F-1 ビザが必要です。

その場合は、通学を希望する学校から「滞在許可書」となるI-20という書類を発行してもらう必要があります。こちらのI-20は、アメリカでの就学と合法的な滞在を許可する書類となります。そちらのI-20が発行された後に、アメリカ大使館、領事館でのビザ面接を行い、面接に合格すれば、無事にビザ発行という流れになります。

ビザについて詳しくはこちらもご覧ください。
アメリカ留学のビザと申請方法

アメリカ大学留学・海外大受験よくあるご質問

Q. アメリカの大学の入学時期は何月ですか?

A. アメリカの大学では、どの学期からでも入学できるようになっていますが、多くの学生は8月~9月のFallから入学します。アメリカの大学には2学期制と4学期制があり、2学期制の場合はFall Semester(8月下旬)とSpring Semester(1月)の2回、4学期制の場合はFall Quarter(9月)、Winter Quarter(1月)、Spring Quarter(4月)、Summer Quarter(6月)の4回入学できるタイミングがあります。
🔗アメリカの大学は何学期制?セメスター制、クォーター制の違いは?

Q. アメリカの大学は卒業するのが大変って本当ですか?

A. 日本の大学は入学することが大きなハードルになっていますが、アメリカの大学は入学してからの成績が大変重要視されます。成績が取れなければ単位を落としたり、退学になってしまうこともあります。そして成績は定期試験の点数だけではなく、授業中のディスカッションやプレゼンテーション、エッセイなどの提出物も評価されるので、常に勉学に励む必要があります。アメリカの大学に進学すれば周囲も勉強をする雰囲気なので、自然としっかりと勉強しようという気持ちになりますし、アメリカの学生はオンとオフの区別をしっかりと付けているので、趣味やスポーツなどの時間もしっかりと確保して楽しんでいます。
しかしあくまでも、日本と比べてアメリカの大学ではしっかりと勉強をしなければいけないということなので、そこまで厳しい環境だと構える必要はありません。

Q. 日本の大学を辞めてアメリカの大学に入学できますか?

A. はい、日本の大学からアメリカの大学に編入する方も多くいらっしゃいます。その場合は高校と大学の両方の成績証明書を提出します。日本の大学に1年以上在籍している場合は日本で取得した単位の互換ができることもありますので、進学したい大学に個別に問い合わせが必要です。
🔗日本の大学からアメリカの大学へ編入する方法

Q. 夏休みなどに日本に帰国することはできますか?

A. はい、6月~8月にかけての夏の長期休暇やクリスマス休暇に日本へ一時帰国する留学生も多いです。大学に在籍している場合は卒業まで学生ビザがありますので、日本や他国を行き来しても問題なくアメリカに入国できます。

Q. アメリカでアルバイトはできますか?

A. 学生ビザでアメリカに滞在する場合、アメリカでの就労は禁止されています。ただ、週20時間以内であれば、大学内のカフェテリアや学生寮などの限定された場所でアルバイトをすることは可能です。慣れない環境での海外生活で、学業面でも忙しいので、アルバイトで生活費を稼ぎながら勉強するということは考えないほうがいいでしょう。

アメリカの大学に留学しよう!

アメリカの大学の受験スケジュールや様々な進学ルート、準備方法や必要な英語力についての知識は深まりましたでしょうか?

アメリカにはたくさんの大学があり、レベルも様々です。星の数ほどある大学の中からご自身に合った学校を選ぶのはとても大変です。
まずは学びたい分野や留学したい地域から絞り込んでいくのも一つの方法ですし、最終ゴールを見すえてまずは英語力をしっかり上げていくことも必要ですね。

アメリカの大学が提供する質の高い教育や充実した施設、多くのチャンスを求めて、世界中からの留学生が集まっています。
そのようなグローバルな環境で学位を取得して将来の選択肢を広げたい、夢に近づきたい、という方は、スケジュールを逆算して早めに準備を進めていきましょう。


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